アイアンの選び方です。今回のおすすめはミズノアイアン「JPX921」の3機種を紹介します。
軟鉄鍛造アイアン作りにかけては国内メーカーでも豊富な実績を持つミズノが飛びと見た目に妥協なしの3兄弟を発売しました。
「JPX921アイアンシリーズ」は2020年10月9日の発売です。
アイアンの選び方。おすすめのミズノアイアン「JPX921」3種の特徴は?
大きな飛びとミズノらしい打感の両立を達成したのがミズノJPX921シリーズです。
なかでも4番~7番にミズノでは初となる鍛造したクロムモリブデン鋼を使用しています。
そのことで、フェースを薄くして飛距離性能を上げたのが「JPX921フォージド」です。
鍛造アイアンに求められるシャープな形状やソールの抜けやすさを追求しました。
キャビティ周辺の重量配分を大きくすることで寛容性を高めるなど、正当な進化を遂げています。
どれも、こだわるゴルファーを満足させる仕上がりになっています。
おすすめのミズノアイアンJPX921フォージド。
フェース部の薄肉エリアを拡大し高初速エリアが広がりました。ストレートな顔で、打てば弾く、でも軟らかい打感が気持ちよいです。
ミズノ鍛造アイアン「JPX921フォージド」で最高の反発力を体感して下さい。
ロフト:21度/24度/27度/31度(7番)/35度/40度/45度
ヘッド素材:#4~#7:クロムモリブデン鋼(SCM420)精密鍛造
ヘッド素材:#8~PW:マイルドスチール(S25CM)精密鍛造
長さ:36.75インチ(7番)
シャフト:N.S.プロ モーダス3 ツアー105
価格:120000円+税(6本セット)
おすすめのミズノアイアンJPX921ツアー。
キャビティ周辺と打球面裏側の剛性を高め、打感の良さを追求しました。
上がりやすくなったツアーモデル。より飛距離性能に特化した「JPX921ツアー」はその名の通りの格好良さです。
ロフト:24度/27度/30度/34度(7番)/38度/42度/46度
ヘッド素材:マイルドスチール(S25CM)精密鍛造
長さ:36.75インチ(7番)
シャフト:ダイナミックゴールド120(S200)
価格:114000円+税(6本セット)
おすすめのミズノアイアンJPX921ホットメタル。
シームレスカップフェースと部分肉厚ソールで高初速エリアが拡大しました。
ロフト:22度/25度/29度(7番)/34度/39度/44度
ヘッド素材:クロムモリブデン鋼精密鍛造
長さ:36.75インチ(7番)
シャフト:N.S.プロ 950GHネオ
価格:90000円+税(5本セット)
シリーズ史上最高の飛びと打感を両立した「JPX921ホットメタル」で、原英莉花プロは日本女子オープンを制覇しました。
師匠の「ジャンボ尾崎」プロからも今までで一番いいアイアンではないかといわれるほど、高弾道の強い球が出るようになったと言います。
ミズノJPX921ホットメタルは鍛造でやさしさや飛距離性能を追求したモデルはミズノでは“売れ筋”ではありませんでした。
しかし、原英莉花プロの優勝で新しいファンの獲得に至ったようです。
ミズノのクラブはフィッティングが基本で商品によっては販路が限らています。
いかがでしたか、やさしくなったミズノJPX921シリーズの何を選びますか?是非一度はゴルフスタジオで試打してみて下さい。
おすすめのミズノアイアンJPX921を使用する女子選手。
国内女子ツアーでは契約プロだけでなく、クラブ契約フリーの選手も使い始めています。
「ミズノJPX921フォージド」を使用している女子プロゴルファーは野澤真央、藤田さいき、西郷真央です。
藤田さいきは、顔、操作性の良さが気に入り、西郷真央は安心感だそうです。ショットメーカーらしいですよね。
ミズノJPX921ツアーを使用している選手は木戸愛、イ・ミニョン、川岸史果、吉本ひかる、宮里美香です。
契約フリーの宮里美香は「いままでJPXはヘッドが大きいというイメージだった」と言います。ですので、ずっとミズノプロを使っていました。(現在も使用中)
ただ、JPX921ツアーは球が上がりやすく、とても打ちやすいと絶賛しているので替えるかもしれません。
ミズノJPX921ホットメタルは原英莉花が使用しています。すごく飛んで顔もすごく良くてとてもやさしいと評価しています。
アイアンの選び方。おすすめのミズノアイアン3選の特徴。
「ミズノプロ920」が従来のミズノのアイアンのイメージをくずかえしたと多くのゴルファーから好評です。
打った人だけがわかる「ミズノプロ920」はどのように変わったのでしょうか?合せて発売された520と120も合わせて紹介します。
ミズノプロ920を手にした時あなたのミズノのイメージが変わるかもしれません。
ミズノのアイアンは永らく「ミズノプロ」「ミズノMPシリーズ」をメインプロダクツとしていました。
プロ、上級者に愛用されてきたためか、ミズノのクラブ全般に難しいアスリートモデルというイメージが根付いてしまいました。
そのため、初級、中級ゴルファーや力が落ちたベテランゴルファーには敬遠されがちでした。2017年、時代の流れは「やさしさ」に向かっていました。
その流れを受けてカスタムフィッティング専用モデルとして「ミズノプロ」の名前を復活させてポケットキャビティの918を発売しました。
しかしながら、見た目からやさしさが伝わってこないこと、また、ミズノはプロ、上級者が使うアイアンという固定観念からか、特に中級者の受け皿とはなりませんでした。
そこで、2019年「ミズノなのにやさしい」というキャッチコピーで発売したのが「ミズノプロ920」です。
アイアンの選び方。おすすめのミズノアイアン「ミズノプロ920」とは?
複雑な構造でも軟鉄鍛造一体成型の「ミズノプロ920」の特徴は深いキャビティのさらに奥がえぐれたダブルポケットキャビティ構造です。
おすすめのミズノアイアン。ミズノプロ920の特徴。
ポケットキャビティ部を2段にしてより幅広く、ソール側に深くしたことで低重心化と、フェースの薄肉化、そして45gもの余剰重量を再配分することに成功しました。
この余剰重量の周辺への再配分により、スイートエリアを広くしたことでミスヒットに強く、反発性能も向上しています。
したがって、シャフトの選択を間違わず、ライ角をきちんと合わせれば、向上心が強い初級者から女子プロゴルファーまで幅広いユーザーが使えるアイアンになっています。
価格的にはスチールシャフトで1本20000円から、カーボンシャフトで26000円となっています。
やや大きめの面長のヘッドでセミグースネックながら、構えた感じはミズノらしいスッキリとしたフォルムを持っています。
おすすめのミズノアイアン。ミズノプロ920の柔らかい打感。
ダブルポケットキャビティによって広いスイートエリアを得ながら、ボケることなく、軟鉄鍛造らしい柔らかい打感を持っています。
それは920のヘッドに使用されている軟鉄ボロン鋼という素材にもよります。他社の多くの軟鉄鍛造アイアンに使用されているS25Cと呼ばれるマイルドスチールにボロンを添加することで
粘り強い特性を持たせてフェースの薄肉化を実現し、ボディとフェースの溶接を排除して一体化することで反発性能を向上させています。
また、国際特許である「グレインフォージドHD」によって、ホーゼルからヘッド全体まで一体で鍛造することによって、
密度を均一化して鍛流線とよばれる鍛造時にできる繊維状の金属組織の流れを途切れさせずに同一の方向にしたことで心地よい打感と打音を獲得しました。
引き締まった顔つきはプロや上級者のアイアンというイメージですが、カスタムクラブらしく豊富なシャフトのラインナップが用意されています。
ですので、初心者も見栄をはらずにフィッティングによって最適なシャフトを選べば問題なく使うことができます。
何よりも、キャディバッグにミズノのアイアンが入っていると、向上心とアスリート指向が強いゴルファーと思われます。
それでいながらやさしく飛ばせるとなれば、選択肢の第一順位になるのではないでしょうか。
おすすめのミズノアイアン。ミズノプロ920の評価。
発売が2019年9月で、カスタムオーダー専用ですのでまだ実際に使っているゴルファーは少ないようです。ですが、購入を前提に試打をしたゴルファーの評価は概ね「飛ぶ」「やさしい」と好評です。
中でも目を引くのは「フェースが長いのに返りがいい」という評価です。
これはダブルポケットキャビティによって生まれた45gの余剰重量がうまく配分されているものと思います。
おすすめのミズノアイアン。ミズノプロ920はミズノならではの細かな工夫。
つかまりがいいヘッド形状ですが、フラットに見える工夫がされているところはさすがミズノです。この見た目のカッコよさなのに、打ったらやさしい、初級者には夢のようなアイアンです。
7番の飛距離は155Y(HS40m/S)
ロフト(度) | |
4番 | 20 |
5番 | 23 |
6番 | 26 |
7番 | 30 |
8番 | 34 |
9番 | 39 |
PW | 44 |
今回ミズノプロシリーズとしては920のほかにミズノプロ120、ミズノプロ520という合計3タイプを同時発売しました。
アイアンの選び方。おすすめのミズノアイアン「ミズノプロ520」とは?
女子プロに人気のチタンマッスルです。セミグースネックでつかまりやすいが、トゥの高さが抑えめでつかまりすぎないイメージもある複合キャビティです。
キャビティ部に配置された比重の軽い純チタンとトゥに配置された比重の重いタングステンの効果で慣性モーメントがアップしました。
ミスヒットしても飛距離ロスが少なく方向のブレも少ないです。手間とコストのかかる銅メッキを採用しています。
オーソドックスな形状で難しいように見えますが、実はやさしく、高いボールが打ちやすく、打感も柔らかいです。
新品発売年:2019年
おすすめのミズノアイアン。ミズノプロ520の特徴。
ミズノプロ520は120よりはやや長めのブレードを持つアイアンです。
構えた感じはミズノらしい引き締まった顔つきですが、シリーズの中で唯一、複合素材を使用しています。
フェースの裏側下方を削り、ここに比重が軽いチタンを内蔵して左右への重量配分を行っています。
ロングアイアンにはさらにトウ側に比重が重いタングステンを内蔵することで左右の慣性モーメントを高めて芯を外しても飛距離ロスが少ない設計になっています。
このあたりは昨今海外ブランドで人気のアイアンを意識したもので、120より芯が広く、920より操作性がある、という性格を持ったアイアンです。
初級者がこれからどんどん上達しても満足できる、長く使えるアイアンだと思います。
価格はいずれもスチールシャフトで1本20000円からという、カスタムオーダー品としてはむしろ安いのではないかと思います。
アイアンの選び方。おすすめのミズノアイアン「ミズノプロ120」とは?
軟鉄がヘッドにギュッと詰まっているザ・マッスルバックともいえるのがミズノプロ120です。とてもコンパクトで操作性の高いアイアンです。
トゥの高さを抑えた逃げ顔は左のミスが嫌な上級者とっては安心感があって構えやすいです。地面に置いた時にリーディングエッジがぴったりつくところもポイントです。
トップブレードは薄く見えるが、逆テーハーブレードになっていてフェース上部に当たっても当たり負けしません。打感は柔らかく芯でボールをとらえたときは何ともいえません。
おすすめのミズノアイアン。ミズノプロ120の特徴。
ミズノプロ120はスコアラインが切られているフェース部分がボールとほぼ同じ幅という小顔のマッスルバックアイアンです。
これだけ小顔で作ったことから明らかに対象ゴルファーを限定しています。
つまり打点が安定しておりスライス、フックの打ち分けに加えて打球の高低までもコントロールしたいゴルファー、
またそれだけの技量を持つゴルファーにはラウンドが楽しくなるアイアンです。
難しいといわれるマッスルバックアイアンがいまも一定のファン層を持っている理由がすべて詰め込まれた本当の「軟鉄鍛造マッスルバックアイアン」と呼んでも良いかもしれません。
初級、中級ゴルファーでも使えますが、このミズノプロ120の良さと能力を十分に発揮させるにはやはりそれなりの腕前を持つゴルファーが向いています。
アイアンの選び方。他メーカーからミズノアイアンに買い替えゴルファーの注意点。
ストロングロフト、面長ヘッドとセミグースネックが特徴のミズノプロ920アイアンは、
長くマッスルバックアイアンを使用してきたゴルファーには構えた時のヘッドの長さにやや違和感を感じるかもしれません。
しかし、打感と打音の良さを味わいながら、芯の広さ、ミスに対する寛容さという意味でのやさしさは実感できると思います。
ただ、確実に飛距離は出ますので、1番手は変わると思います。
複合素材を使用した飛び系のキャビティバックアイアンを使用しているゴルファーには、
よりマッスルバックに近い打感ながらアイアン本来のピタリと止まる球が打てますので、若干距離感の修正が必要かもしれません。
アイアンの選び方。おすすめのメーカーミズノアイアンのまとめ。
ここ数年のアイアンのトレンドである、やさしさ、飛距離、打感というテーマに対して複合素材ではなく、あくまで軟鉄単体でアプローチしたのがミズノのアイアンです。
かつてはタイトリストのアイアンを削るなど、製品精度が高い軟鉄鍛造アイアンを作り続けてきたミズノならではの製品だと思います。
MPシリーズなど長くミズノのアイアンを使用してきたファンがもう少し楽に打てるアイアンを探した時に、違和感なく持ち替えることができます。
かつ女子プロゴルファーが実戦で楽に使用できる、そしてこれから練習してよりいっそうの上達を目指す初級、中級ゴルファーまで吸収できる打感とやさしさ、そして飛距離を実現しています。
カスタムオーダー専用として、シャフトやライ角の選択肢をパーソナルに設定できるようにしているのもそのためであり、このあたりの販売方法にもミズノらしい職人気質を感じます。
なにより、キャディバッグにミズノのアイアンが入っているとスパルタンなアスリートというイメージを抱きます。
それでいながら実はやさしく飛ばせるとなれば、一度はカスタムフィッティングを受けてみても良いと思います。
自分専用の、オンリーワンのアイアンを持つのも上達には必要かもしれませんね。

現役時代はNHKETVの外部契約として中嶋常幸プロから藤田寛之プロ、
今田竜二プロの男子ゴルフと森口祐子の「女子プロに学べ」のゴルフ
理論を番組化しました。番組終了後は、数名のライターさんと独自取材でブログ運営しています。
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