アイアンの選び方です。ここではおすすめの「ミズノプロアイアン」の特徴を紹介します。
今回ミズノプロシリーズは2019年9月20日に発売されました。
という合計3タイプです。
「ミズノプロ920」が従来のミズノのアイアンのイメージをくずかえしたと多くのゴルファーから好評です。
打った人だけがわかる「ミズノプロ920」はどのように変わったのでしょうか?合せて発売された520と120も合わせて紹介します。
ミズノプロ920を手にした時あなたのミズノのイメージが変わるかもしれません。
ミズノのアイアンは永らく「ミズノプロ」「ミズノMPシリーズ」をメインプロダクツとしていました。
プロ、上級者に愛用されてきたためか、ミズノのクラブ全般に難しいアスリートモデルというイメージが根付いてしまいました。
そのため、初級、中級ゴルファーや力が落ちたベテランゴルファーには敬遠されがちでした。2017年、時代の流れは「やさしさ」に向かっていました。
その流れを受けてカスタムフィッティング専用モデルとして「ミズノプロ」の名前を復活させてポケットキャビティの918を発売しました。
しかしながら、見た目からやさしさが伝わってこないこと、
また、ミズノはプロ、上級者が使うアイアンという固定観念からか、特に中級者の受け皿とはなりませんでした。
そこで、2019年「ミズノなのにやさしい」というキャッチコピーで発売したのが「ミズノプロ920」です。
複雑な構造でも軟鉄鍛造一体成型の「ミズノプロ920」の特徴は深いキャビティのさらに奥がえぐれたダブルポケットキャビティ構造です。
ミズノプロ920アイアンはポケットキャビティ部を2段にしてより幅広く、ソール側に深くしたことで低重心化と、
フェースの薄肉化、そして45gもの余剰重量を再配分することに成功しました。
この余剰重量の周辺への再配分により、スイートエリアを広くしたことでミスヒットに強く、反発性能も向上しています。
したがって、シャフトの選択を間違わず、ライ角をきちんと合わせれば、向上心が強い初級者から女子プロゴルファーまで幅広いユーザーが使えるアイアンになっています。
価格的にはスチールシャフトで1本20000円から、カーボンシャフトで26000円となっています。
やや大きめの面長のヘッドでセミグースネックながら、構えた感じはミズノらしいスッキリとしたフォルムを持っています。
ダブルポケットキャビティによって広いスイートエリアを得ながら、ボケることなく、軟鉄鍛造らしい柔らかい打感を持っています。
それは920のヘッドに使用されている軟鉄ボロン鋼という素材にもよります。他社の多くの軟鉄鍛造アイアンに使用されているS25Cと呼ばれるマイルドスチールにボロンを添加することで
粘り強い特性を持たせてフェースの薄肉化を実現し、ボディとフェースの溶接を排除して一体化することで反発性能を向上させています。
また、国際特許である「グレインフォージドHD」によって、ホーゼルからヘッド全体まで一体で鍛造することによって、
密度を均一化して鍛流線とよばれる鍛造時にできる繊維状の金属組織の流れを途切れさせずに同一の方向にしたことで心地よい打感と打音を獲得しました。
引き締まった顔つきはプロや上級者のアイアンというイメージですが、カスタムクラブらしく豊富なシャフトのラインナップが用意されています。
ですので、初心者も見栄をはらずにフィッティングによって最適なシャフトを選べば問題なく使うことができます。
何よりも、キャディバッグにミズノのアイアンが入っていると、向上心とアスリート指向が強いゴルファーと思われます。
それでいながらやさしく飛ばせるとなれば、選択肢の第一順位になるのではないでしょうか。
発売が2019年9月で、カスタムオーダー専用ですのでまだ実際に使っているゴルファーは少ないようです。
ですが、購入を前提に試打をしたゴルファーの評価は概ね「飛ぶ」「やさしい」と好評です。
中でも目を引くのは「フェースが長いのに返りがいい」という評価です。
これはダブルポケットキャビティによって生まれた45gの余剰重量がうまく配分されているものと思います。
つかまりがいいヘッド形状ですが、フラットに見える工夫がされているところはさすがミズノです。
この見た目のカッコよさなのに、打ったらやさしい、初級者には夢のようなアイアンです。
7番の飛距離は155Y(HS40m/S)
ロフト(度) | |
4番 | 20 |
5番 | 23 |
6番 | 26 |
7番 | 30 |
8番 | 34 |
9番 | 39 |
PW | 44 |
女子プロに人気のチタンマッスルです。
セミグースネックでつかまりやすいが、トゥの高さが抑えめでつかまりすぎないイメージもある複合キャビティです。
キャビティ部に配置された比重の軽い純チタンとトゥに配置された比重の重いタングステンの効果で慣性モーメントがアップしました。
ミスヒットしても飛距離ロスが少なく方向のブレも少ないです。手間とコストのかかる銅メッキを採用しています。
オーソドックスな形状で難しいように見えますが、実はやさしく、高いボールが打ちやすく、打感も柔らかいです。
ミズノプロ520アイアンは120よりはやや長めのブレードを持つアイアンです。
構えた感じはミズノらしい引き締まった顔つきですが、シリーズの中で唯一、複合素材を使用しています。
フェースの裏側下方を削り、ここに比重が軽いチタンを内蔵して左右への重量配分を行っています。
ロングアイアンにはさらにトウ側に比重が重いタングステンを内蔵することで左右の慣性モーメントを高めて芯を外しても飛距離ロスが少ない設計になっています。
このあたりは昨今海外ブランドで人気のアイアンを意識したもので、120より芯が広く、920より操作性がある、という性格を持ったアイアンです。
初級者がこれからどんどん上達しても満足できる、長く使えるアイアンだと思います。
価格はいずれもスチールシャフトで1本20000円からという、カスタムオーダー品としてはむしろ安いのではないかと思います。
軟鉄がヘッドにギュッと詰まっているザ・マッスルバックともいえるのがミズノプロ120です。とてもコンパクトで操作性の高いアイアンです。
トゥの高さを抑えた逃げ顔は左のミスが嫌な上級者とっては安心感があって構えやすいです。
地面に置いた時にリーディングエッジがぴったりつくところもポイントです。
トップブレードは薄く見えるが、逆テーハーブレードになっていてフェース上部に当たっても当たり負けしません。打感は柔らかく芯でボールをとらえたときは何ともいえません。
ミズノプロ120アイアンはスコアラインが切られているフェース部分がボールとほぼ同じ幅という小顔のマッスルバックアイアンです。
これだけ小顔で作ったことから明らかに対象ゴルファーを限定しています。
つまり打点が安定しておりスライス、フックの打ち分けに加えて打球の高低までもコントロールしたいゴルファー、
またそれだけの技量を持つゴルファーにはラウンドが楽しくなるアイアンです。
難しいといわれるマッスルバックアイアンがいまも一定のファン層を持っている理由がすべて詰め込まれた本当の「軟鉄鍛造マッスルバックアイアン」と呼んでも良いかもしれません。
初級、中級ゴルファーでも使えますが、このミズノプロ120の良さと能力を十分に発揮させるにはやはりそれなりの腕前を持つゴルファーが向いています。
ストロングロフト、面長ヘッドとセミグースネックが特徴のミズノプロ920アイアンは、
長くマッスルバックアイアンを使用してきたゴルファーには構えた時のヘッドの長さにやや違和感を感じるかもしれません。
しかし、打感と打音の良さを味わいながら、芯の広さ、ミスに対する寛容さという意味でのやさしさは実感できると思います。
ただ、確実に飛距離は出ますので、1番手は変わると思います。
複合素材を使用した飛び系のキャビティバックアイアンを使用しているゴルファーには、
よりマッスルバックに近い打感ながらアイアン本来のピタリと止まる球が打てますので、若干距離感の修正が必要かもしれません。
ここ数年のアイアンのトレンドである、やさしさ、飛距離、打感というテーマに対して複合素材ではなく、あくまで軟鉄単体でアプローチしたのがミズノのアイアンです。
かつてはタイトリストのアイアンを削るなど、製品精度が高い軟鉄鍛造アイアンを作り続けてきたミズノならではの製品だと思います。
MPシリーズなど長くミズノのアイアンを使用してきたファンがもう少し楽に打てるアイアンを探した時に、違和感なく持ち替えることができます。
かつ女子プロゴルファーが実戦で楽に使用できる。
そしてこれから練習してよりいっそうの上達を目指す初級、中級ゴルファーまで吸収できる打感とやさしさ、そして飛距離を実現しています。
カスタムオーダー専用として、シャフトやライ角の選択肢をパーソナルに設定できるようにしているのもそのためであり、このあたりの販売方法にもミズノらしい職人気質を感じます。
なにより、キャディバッグにミズノのアイアンが入っているとスパルタンなアスリートというイメージを抱きます。
それでいながら実はやさしく飛ばせるとなれば、一度はカスタムフィッティングを受けてみても良いと思います。
自分専用の、オンリーワンのアイアンを持つのも上達には必要かもしれませんね。