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2008年のプロ入り後はなかなか勝てず、8年目にしてようやく初勝利を挙げた苦労人でもある菊池絵理香(きくち えりか)選手です。ベテラン勢と「黄金世代」の若手に挟まれながら、多くのギャラリーを引き連れて奮闘するアラサー世代の菊池選手に注目してみたいと思います。

 

 

1988年に北海道で生まれた菊池選手はティーチングプロだった父親の影響で8歳の頃からゴルフが身近にある生活を送っていました。

 

 

14歳で本格的にゴルフに打ち込み、シャフトに2kgのおもりをつけて毎日振り続け、3度の疲労骨折をしながらも練習を欠かさず、高校は地元を離れて東北高校に進みます。

 

 

宮里藍選手も学んだゴルフの強豪校で、1学年上には原江里菜、有村智恵ら、1学年下には木戸愛、2学年下には大江香織など錚々たる顔ぶれとともに技術を磨き、2006年には「全国高等学校ゴルフ選手権」で個人・団体の2冠を達成し、同年の「東北ジュニアゴルフ選手権」でも15~17歳の部で優勝しています。

 

 

高校時代に頭角を現した菊池選手は高校卒業後、2008年に2度目のプロテストに合格してプロ入りします。

 

 

プロ入り同期には穴井詩、木戸愛、申ジエ、原江里菜、黄アルム、森田理香子など、現在トーナメントを盛り上げているメンバー、強敵が並びます。

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菊池絵理香のゴルフ。ドライバーを徹底分析。

菊池選手のスイングで、まず驚くのが肩の捻転、可動域の広さです。

 

 

セットアップして、ややアーリーコック気味にテークバックに入りますが、アドレスで構えた頭の位置、特に顔の向きがほとんど変わりません。これはトップオブスイングでは右肩が飛球線方向を向くまで動いても顔の向きが不動です。

 

 

まるで肩だけ別のパーツのように回っていきます。

 

 

この肩から肩甲骨の動きを支えているのが、どっしりと構えた下半身です。地面を足の指先でがっしりと掴むような、安定した下半身はひねり戻しから左サイドにしっかり乗り、左の壁を作りながらもインパクト直前まで右足を少し遅らせて、ヘッドを走らせようという動きが見えます。

 

 

スイング軸を強く意識したスイングだと思います。菊池絵理香の使用クラブは女子プロには珍しくタイトリストです。

 

 

ヘッドはタイトリストVG3です。このヘッドは「アスリート向けの難しいクラブ」というイメージが強かったタイトリストが、ゼクシオの「やさしく飛ばせる」カテゴリーに入るために立ち上げたブランドですが、そのブランドアピールは「飛距離は、速さだ」ということで、振りぬきやすさによるヘッドスピードアップにあります。

 

チーターテクノロジーという、クラウン部のチタンに楕円形の、まるでチーターの身体の模様のような穴を開けて、その上からカーボンをかぶせるという凝った造りで深・低重心化を達成した軽量ヘッドによってシャープに振りぬけるようになっています。

 

 

さらにロフト9.5度と10.5度でヘッド形状を変えており、菊池選手の使用する9.5度はやや小ぶりな丸顔です。

 

 

構えてみると、タイトリストらしくフェースのネック側のあごが見えて、安心感があります。

 

 

また、このVG3のポイントは、打音と飛距離が一致していることにあります。日本人好みの乾いた、やや高音で、飛んだ気になる打音です。

 

 

男女のジュニアには使用率が高いタイトリストですのでおそらく菊池選手も本格的にゴルフを始めた当時からタイトリストに馴染んでいるのではないかと思います。菊池選手はこのVG3のヘッドにフジクラスピーダーエボリューション5を挿しています。

 

 

スピーダーエボリューションシリーズはプロ、上級者から「叩けて曲がらない」と人気のシャフトで初代から数えて5代目になります。

 

 

エボリューションシリーズに共通する特性は、素直なしなり戻りと弾き感にあり、この5はさらにシャープさを高めて振り遅れ感の解消を狙っています。菊池選手はここ数年、毎年シャフトを変えています。

 

 

エボリューション3から4、そして2019年はエボリューション5です。

 

 

これは平均飛距離が230ヤード台という、現在の女子プロにあってはやや物足りない数値に基づくものだと思います。しかしながら、2017年60位(232ヤード)2018年70位(230ヤード)2019年63位(226ヤード)と、シャフトを変えた効果が出ているとはいい難い現状です。

 

 

少し気になるのはインパクト直後から頭が左足の上まで動いてI字型のフィニッシュになっていることです。フィニッシュのクラブの勢いにつられて結果的にI字になるのは良いのですが、菊池選手の場合には少し早すぎる気がします。

 

 

もう少し、頭とクラブが反発し合うように頭を残してヘッドを遠くへ放り投げるような、逆Cの字でインパクト直後を迎えれば、シャフトを変えずとももっと飛距離が伸びると思います。

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菊池絵理香のゴルフ。アイアンを徹底分析。

出典:https://news.golfdigest.co.jp/photo/detail/?search=%E8%8F%8A%E6%B1%A0%E7%B5%B5%E7%90%86%E9%A6%99&imageId=154754

菊池選手のアイアンはタイトリストVG3アイアンです。フェースとネックを一体で鍛造し、さらにフェースを肉薄にしたアンダーカットキャビティバックアイアンです。

 

 

ソールとバックフェースに比重の重いタングステンを用いて、トウとヒールにもタングステンウエイトを装着することにより低重心と左右の慣性モーメントアップを実現したプロ好みの小顔のやさしいアイアンです。

 

 

フェースがかぶって見えることがないので、菊池選手も引っ掛けるイメージなく、安心して打っていけるのではないでしょうか。

 

 

そのおかげか、ここ数年の菊池選手のパーオン率は2017年30位(67.5%)、2018年19位(70.6%)、2019年15位(70.5%)と上位をキープしています。

 

 

アイアンではダウンからインパクト直前まで右足で粘り、ボールを押し込んでいこうとするような動きがあり、出球の高さと適度なスピンをコントロールしようという意識が現れているものと思います。

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菊池絵理香のゴルフ。ウエッジを徹底分析。

出典:https://news.golfdigest.co.jp/photo/detail/?search=%E8%8F%8A%E6%B1%A0%E7%B5%B5%E7%90%86%E9%A6%99&imageId=197000

ウェッジはタイトリストボーケイデザインSM6の48度と52度を、58度のウェッジはタイトリストボーケイTVDウェッジを使用します。

 

 

SM6はロフト別に最適重心設計とし、打点と重心位置が一致するように設計され、さらにソール形状によって6通りの豊富なバリエーションがありますのでゴルファーが意図する多様な使い方に対応しています。

 

 

菊池選手のアプローチショットはノーコックで、右腕とクラブを1本のシャフトのようにして、飛球線と落としどころとを結んだ後方線上に沿ってあげていきます。

 

 

自分の感性よりも、よりオートマチックに振ること、リーディングエッジをどこに入れるか、そしてバウンスをどう生かすかに意識を集中しているスイングのように思われます。

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菊池絵理香のゴルフ。ドライバーからウエッジまでのスイングを徹底分析。

「エリカ様」として、相変わらずの人気を誇る菊池選手もいよいよ30歳で、女子プロゴルファーとして脂が乗り切った年代を迎えました。

 

 

2018年は優勝できず2位が2度、3位が2度ありました。2019年はぜひとも複数回優勝して欲しい選手の一人です。

 

 

たとえ飛距離で及ばずとも、先に打つ2打目でピタリとピンそばに止めて、プレッシャーをかけるといった攻め方も可能なはずです。

 

 

そろそろ、実績があるコーチの元で弱点の補強とフィジカルの強化、さらには年齢的にも体調の変化を加味したクラブセッティングの見直しなど抜本的な強化が必要な時期に来ているのかもしれません。

 

 

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これからどんどん活躍して若手にプレッシャーを与え、女子ゴルフトーナメントを盛り上げて欲しい、常に応援していたい選手です。

 

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最後までお読みいただきありがとうございます。