服部真夕のイップス克服と“契約フリー”のクラブセッティング。

服部真夕(はっとり・まゆ)は1988年生まれで愛知県出身のプロゴルファーです。

女子ゴルフ界をリードしている黄金世代の選手の10歳年上ですね。

ツアーは通算5勝を誇る服部真夕で、制度の高いショット力が武器です。

服部真夕のイップス克服

出典:https://news.golfdigest.co.jp/photo/detail/?search=%E6%9C%8D%E9%83%A8%E7%9C%9F%E5%A4%95&imageId=249210

ステップツアーの「Sky レディースABC杯」で6年ぶりに優勝しました。

服部のコメント:引用:ヤッフーニュース

「素人が見てもビックリするくらいのミスをして、普通にアプローチを打てないと思ったこともありました。でも左で打って、優勝できたのは自信になります。悩んでいる方に、いろいろな選択肢があると思ってもらえたらうれしい」

服部真夕プロの5勝目は2015年の「CAT Ladies」でした。

しかし、ここ数年はアプローチイップスに悩まされ、昨年2019年は8試合のレギュラーツアーに出場して予選通過は全く無く賞金もゼロ円でした。

イップス。それはゴルファーにとってはとても恐ろしい「病気」です。

パターイップスはよく聞きますよね。でもアプローチイップスで悩むゴルファーは少ないと思います。

ですが、服部は6年ほど前からその兆候が出始めていたようです。

そして、そのイップスを克服したのは「ウエッジ」は、何と・・・

服部真夕プロのバッグの中に左打ち用のウエッジが入っていました。キャロウェイマックダディ4「56度」です。

服部真夕プロのコメント

克服するためにアプローチを左打ちにしたんです。

昨年(2019年)の12月にキャディの呉本里恵子さんに勧められて、50ヤード以下は左打ちです。

なんとか試合で戦うために、アプローチイップスを克服しなければ昨年と同じになってします。

2018年の賞金額は約930万円。もちろんシードから外れました。11年続いたシード権を失いました。

アプローチ。ウェッジの他、ユーティリティとパターの3本態勢で戦いましたが、対応はできませんでした。

それで悩み尽くした結果、左打ちでのアプローチに行き着いたと言います。

服部真夕プロのコメント

やってみると意外と上手く打てるというか、右で打つときのようなミスが出ないんです。

これは使えるかもと思いました。

これで、2020-21年の開幕戦「アース・モンダミンカップ」で予選を通過することができました。

復活の兆しが見え始めてきました。

服部真夕“左打ち用ウエッジ”のクラブセッティング

出典:https://news.golfdigest.co.jp/photo/detail/?search=%E6%9C%8D%E9%83%A8%E7%9C%9F%E5%A4%95&imageId=230075

新しいスタイルでツアーを戦っていけるのか?そのスタイルを確立していくパイオニアとしてのセッティングです。

クラブ契約はフリーです。

2018年にシード権を逃すことになった時点で長年クラブのサポートを受けていたミズノとの契約をやめています。

ドライバーはピンG400 LS TEC

ピンに替えたことでナチュナルにつかまったドロー系のボールが打てるようになったようです。

ミスヒットに強い深重心のピンG400はつかまりやすいヘッドで強い球が打てます。

ピンの人気を決定づけたモデルですね。プレッシャーを感じることなく振り切れると思います。

ロフト:9度


シャフト:Tour AD VR-5(S)

フェアウェイウッドはピンG400(3W/5W)

一般的に、直進性が高いので、曲がりが少なく高弾道で飛ばせるクラブです。

球がつかまり過ぎないので、重めのシャフトを使えばハードヒッターも十分使えます。

ロフト:15度/17.5度


シャフト:Tour AD VR-5(S)

UTはミズノGX(3U/4U/5U)

フリー契約になってもミズノのUTは使い続けてますね。

小ぶりなフォルムと操作性の高さはアイアンとのつながりも良いですね。

ロフト:19度/21度/25度


シャフト:アタッス PUNCH 7(S)

アイアンはミズノPro 719(6I~PW)

アイアンはピンからミズノPro 719に戻しています。ラフからの抜けが良くて、操作性も高いクラブです。

アプローチの問題克服をしながらアイアンの感覚も戻ってきているようです。

シャフト:N.S.PRO 850GH(R)

ウエッジはJucie(ジューシー tT)

ロフト:51度/58度


シャフト:N.S.PRO 850GH(R)

ウエッジはMACK DADDY 4(左用)

このクラブで今、完全復活を目指しています。左打ちのウエッジに出会ってから改善の兆しが見えてきました。

テークバックがスムーズに上がるようになり、余計な手首の動きもなくなったそうです。

ちなみにクラブはショップで自前で購入したようです。

ロフト:56度(左用)


シャフト:N.S.PRO 850GH(R)

パターはO-WORKS

テークバックが小さいタイプなので球の伸びは重要とのことでパターは人気があるオデッセイ オーワークスです。

3年ほど前にインサートを替えてボールの伸びがよくなりました。

基本的には構えやすいピンタイプが好みだそうです。

いかがでしたか、服部真夕プロのクラブセッティングでした。

左打ちにしてイップスを克服しレギュラーツアーで活躍してほしいですね。

服部真夕のプロフィール

服部真夕のプロフィール

身長:166cm
体重:57kg
血液型:O型
出身校:名古屋商科大学中退(愛知県)
プロテスト合格日:2007年7月26日(79期生)

スポーツ歴:ソフトボール
趣味:映画鑑賞
好きな色:赤
ゴルフ歴10歳~

服部真夕“フリー契約”のクラブセッティングのまとめ。

2007年にプロテストに合格して2017年までの10年間シード選手として戦ってきました。しかし・・・イップス。

それもアプローチイップスです。

もちろんグリーン周りからのランニングアプローチ、20~30からの微妙な距離のアプローチなどウエッジで攻めないとピンには寄りません。

それをウッドやパターで寄せるのは正直無理なんです。スコアーをつくることはできません。

普通の選手であればその時点でツアー選手を引退に次のステージを探すのが定石なんでしょう。

でも彼女は左打ち用のキャロウエイのウエッジで活路を見出しました。それが必ず花開く日が来ることを信じて戦っていってほしいです。

頑張れ!服部真夕。服部真夕を応援しましょう。

満範

現役時代はNHKETVの外部契約として中嶋常幸プロから藤田寛之プロ、 今田竜二プロの男子ゴルフと森口祐子の「女子プロに学べ」のゴルフ 理論を番組化しました。番組終了後は、数名のライターさんと独自取材でブログ運営しています。