原江里菜選手はゴルフ進化論で数多くの女子ゴルファーを輩出した「坂田信弘」の門下生です。
坂田塾を卒業した原江里菜のプロゴルファーになるまでのゴルフを紹介します。
原江里菜選手は1987年に愛知県で生まれました。
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原江里菜がゴルフに出会ったのは小学校4年の10歳の時です。きっかけは両親の勧めで坂田信弘主催の「坂田ジュニアゴルフ塾」の入塾でした。
通称坂田塾に入塾し、ゴルフの練習を始めました。第三者にしっかりとゴルフを教えてもらおうという両親の考えは正しかったと思います。
中学校に進むころには本格的に競技ゴルフに参加するようになり、中学3年生時の2002年には、「中部ジュニアゴルフ選手権」「ゴルフダイジェスト・ジャパンジュニアカップ」で優勝するなど頭角をあらわします。
高校は、尊敬する2歳上の宮里藍を慕って東北高校に進みます。高校進学後は宮里藍選手の父親である、宮里優氏に師事し技術を磨きます。
2003年、宮里藍選手がプロトーナメントで優勝したのを見て、プロゴルファーへの道を目指します。藍ちゃんの活躍を見てプロゴルファーを目指した女子ゴルファーはとても多かったですね。
2004年には日本女子アマ8強、ネイバーズトロフィー選手権優勝、全国高校ゴルフ選手権優勝します。
2005年は国体ゴルフ競技少年の部の個人2連覇、世界ジュニアゴルフ選手権団体優勝、アピタ・サークルK・サンクスレディス6位タイ(ローエスト・アマ)となるなど華々しい戦歴を挙げました。
高校卒業後は大学進学の道を選び、東北福祉大学に進みます。大学在学中も「全国女子大学ゴルフ対抗戦」「日本女子学生ゴルフ選手権」で優勝します。
アジア大会には佐伯三貴、宮里美香とともに参戦し、団体銀メダルを獲得するなど安定した強さを示しました。
東北福祉大学1年時に2006年ファイナルQTで43位となり、TPD(トーナメント・プレーヤーズ・ディビジョン)非会員登録制度を活用して2007年1月1日付でプロツアー登録を果たします。
2007年は賞金ランキング19位となり、2008年のシード権を得ます。
2008年8月には「NEC軽井沢72ゴルフトーナメント」でプロ初優勝を飾り、同年実施のプロテストにも合格するなど、順風満帆なプロ人生を送るかに思われました。
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しかし、2009年以降、結果が伴わない試合が続き、2010年にはシード権を喪失し、続く2011年もシード復帰はなりませんでした。
2012年は好調さを取り戻してシード復帰し、2015年に「大東建託・いい部屋ネットレディス」で2勝目を挙げます。
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しかし翌2016年から取り組んだスイング改造で結果が出なかったことから元のスイングに戻すなど試行錯誤の末、2017年にはシード権を喪失しまいます。
以後、本来の実力が発揮できないまま、2018年のファイナルQTを1位通過して2019年はトーナメント参戦を遂げます。
2019年は残念ながらシードに戻れませんでした。QTは73位の成績で来年の出場を待ちます。
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2011年当時と現在のスイングを見比べてみると、やや広めのスタンスから両腕とクラブで作る三角形を崩さないようにバックスイングが上がり、
しっかりと右足に体重が乗るところまでは大した変化はありません。
しかし、2011年と大きく変わっているのはダウンスイングから腰の左へのスライドが少し大きく入っていることです。
2度のスイング改造の結果、身に付いたものだと思います。
さて、プロゴルファーのスイングチェックは今やコーチが大きな役割を果たしています。スイングは日々選手のコンディションでも変わります。
一時は引退を考えたほど落ち込んだ原江里菜選手ですが、QTを上位で通過するだけの実力はまだまだあります。
「進撃の黄金世代」や「プラチナ世代」が活躍する中で、今季(2019)Tポイントで優勝した上田桃子や2018年「サマンサ・タバサレディース」で6年ぶりに優勝した有村智恵が復帰しています。
そして、「迎撃のアラサー」に「韓国勢」が加わりさながら「三国志」状態の構図は2020年の女子プロトーナメントを間違いなく盛り上げてくれます。
その一角を担う資格十分な原江里菜選手の復活に期待したいと思います。