有村智恵のスイングを紹介します。
ツアー通算14勝の有村智恵は2022年ツアー終了後、最終QTには出場しないで、来季は妊活で当面休養すると公式インスタグラムで発表しました。
2021年12月に一般男性と結婚し、18年から3シーズン連続、計11シーズン守ったシード権を喪失したこともその要因になったかもしれません。
思い起こせば、スーパーヒロイン宮里藍が米国ツアーに挑戦したのが2006年でした。それを機に女子ゴルフの人気は低下するのではと心配していました。
ですが、その穴を埋め女子ゴルフの人気を支えたのは横峯さくら、上田桃子、そして有村智恵の3人でした。
横峯さくらは高校時代から宮里藍とはライバルであり親友でした。独特のスイングでギャラリーを沸かせていました。
上田桃子は負けん気を全面に出して戦う選手です。そして有村智恵は愛くるしい笑顔とは裏腹な勝負強さでギャラリーを魅了していました。
太めのサスペンダーがトレードマークのジャンパースカート姿に魅せられたファンも多かったと思います。
そして有村智恵選手も宮里藍ちゃんに憧れて2012年と翌年の2013年はQT5位の資格で米国ツアーに参戦しました。
ですが、2016年の途中で日本ツアーに復帰し、2018年は6年ぶりに優勝を遂げました。
さて、既に100切りを達成した「凄腕ゴルファー」の次の目標は90切りです。
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有村智恵のゴルフ。
《サマンサタバサレディスで復帰優勝》
涙の会見は記憶に新しいと思います。2019年も上位でフィニッシュするなど復活間近の印象を受けます。
もともとショットメーカーとして全般的に得手不得手を感じさせない、総合力が高いスイングの持ち主です。
ですが、2015年頃孤独な「米下部ツアー」で戦っている頃にその最大の武器であるショットの調子が悪くなってしまいました。
コーチの存在。
それまで有村智恵選手はコーチをつけていませんでした。
そこで、調子が良かった頃のスイングイメージを取り戻したいと思いルークドナルドが師事している米国人コーチのパット・ゴス氏を検索で見つけてお願いしたのです。
いろいろなアドバイスをもらい、復調の足掛かりを「確かなものにするため、スイングの調子を戻すため」に努力しました。
帰国後もコーチに習ったことを行っていました。でも試合になるとやはり若い時に培ったピンに一番近づけるスイングになってしまいました。
日澤秀憲プロコーチにレッスン。
2019年の9月の試合前にいきなり日澤コーチにレッスンしてもらったそうです。その時のアドバイスは「インパクトが大事」と言われ有村の感性を出しやすくしてくれました。
いまでもいい流れでとくにアイアンが良くなっていると言います。又ドライバーの右プッシュも減ったそうです。
以前は体重移動しすぎて体が右に流れていました。でも今は、頭の左を押さえてもらい、押し返しながらバックスイングをします。左の脇腹が自然に使える状態を作っていますね。
やはりプロコーチの存在は大きいですね。
アマチュアはコーチを持ちません。お金もかかりますからね。でも上達したいと思うのはアマチュアの方が強いと思います。
あなたも専属のコーチを見つけてアドバイスをもらいましょう。
有村智恵のスイングの特長。
出典:https://news.golfdigest.co.jp/photo/detail/?search=%E6%9C%89%E6%9D%91%E6%99%BA%E6%81%B5&imageId=216092
有村智恵選手のスイングはコックをあまり使わずオーソドックスなスタンス内での体重移動を使って振って行くタイプです。
有村智恵選手はもともと反り腰の持ち主であり、2016年までは反り腰のため、腹筋が前に押され、背筋がうまく使えておらず、
※反り腰とは⇒壁を背にして立ったとき、腰に手がすっと入るのが腰に負担のかかりやすい「反り腰」
必然的に身体の前面でスイングを支えるため大腿筋などにも力が入っていました。
ドライバーショット。
そのため前腕部にも力が入り、手の位置が身体から離れ気味になり、かつ、テークバックではアウトサイドにヘッドが上がっていました。
ボールからヘッドが離れる分、手でクラブを引き下ろしてこなければならず、確実性に欠ける時がありました。
そこで2018年オフにスイング改造に取り組み、アドレスでは背中の反りを直して腹筋を引き締め、手元を身体の近くにして真っすぐ後ろにヘッドを引いてテークバックに入るようにしています。
身体の前後をバランスよく使うことで、地面の反力を使ってボールを飛ばそうとしています。
ドライバーはヤマハのRMX。
ドライバーは2019年から契約先のヤマハの「RMX」のプロトタイプ(ニューモデル)を使用しています。
多くの女子プロがクラブ契約フリーになって、飛ぶと評判のドライバーに切り替える中、2019年、有村選手は契約先のヤマハからプロトタイプのドライバーを支給されて使用しています。
RMXシリーズのニューモデルですが、音と打感を二の次にしてとにかく飛距離にこだわったドライバーとして外国産ドライバーに対抗する意図で開発されました。
現在「黄金世代」と呼ばれる女子プロを中心に、飛距離260ヤード超えの戦いに入ってきているドライビングディスタンスでは、、、
少し分が悪い有村智恵選手が改良したスイングと、このヤマハのドライバーでどこまで飛距離を稼げるかが注目ポイントです。
アイアンショット。
出典:https://news.golfdigest.co.jp/photo/detail/?search=%E6%9C%89%E6%9D%91%E6%99%BA%E6%81%B5&imageId=211392
両足をしっかりと踏ん張り体重配分は5対5の均等、身体を骨盤の幅の中で筒のように回旋する、オーソドックスなスイングです。
ややクラブを短めに持って確実なボールコンタクトで振って行く有村智恵選手のスイングは、フィニッシュまで頭が微動だにしません。
ここはアマチュアも真似したい部分です。
狙ったポイントに打って、止めるという強い意図がうかがえるスイングです。ドライバーショットに比べると、かなり自信をもって振っていると思います。
パーオン率も2016年以降、徐々に改善されてきており、スイング改善効果が表れているものと思います。
- 2017年:63.24%:62位(30試合)
- 2018年:65.54%:54位(31試合)
- 2019年:68.85%:39位(30試合)
アイアンはヤマハインプレス。
2019年にアイアンはヤマハインプレスのプロトタイプを使用しています。
有村智恵選手のスイングに、面長、強グースネックの飛び系アイアンがフィットするのか、少し心配です。
もう少しコンパクトなヘッドで飛び系のアイアンを選んだ方がライン出しがしやすく打ちやすいのではないかと思います。
ウエッジショット。
出典:https://news.golfdigest.co.jp/photo/detail/?search=%E6%9C%89%E6%9D%91%E6%99%BA%E6%81%B5&imageId=207864
ウエッジのアプローチショットに関しても、ピッチエンドランを基本とする有村選手はスイング幅で距離を決めたら、、、
上げる、転がすはボールに対するスタンスを左右にずらすことで実現しています。
そしてコックは最小限にしてアイアンと同じスイングで振り、フィニッシュに向けてクラブを抜くように小さなフィニッシュに収めています。
ここでもやはり頭の位置が不動で確実なボールコンタクトをしています。
2018年には親交深いアン・ソンジュ選手のクラブを長く持ち、コックを多用してヘッドを走らせるアプローチにも刺激を受け、取り組んでいるようです。
日本ではゴルフの習い始めはドライバー、アイアンからですが、アメリカではまず、アプローチとパターから徹底的に練習します。
アメリカツアーを経験した有村智恵選手は多彩なアプローチの必要性も認識しているのかもしれません。
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有村智恵のスイングまとめ。
ノーコック、両足をしっかり土台にして骨盤の幅の中で身体の回旋を行うという至ってオーソドックスな、くせのないスイングをする有村智恵選手です。
アマチュアにはとても参考になるスイングです。
ただ、ドライバーショットに関しては飛距離を欲しがるからか、テークバックでアウトサイドにヘッドが上がっていくという現象が見られ、、、
結果的にダウンスイングでは手で合わせにいかなければならず、それがために時として大きなトラブルショットを打ってもいました。
そこでショットの安定感と飛距離アップを目的にして2018年から、現在の主流の飛ばし方でもある「地面の反力」を使うスイングに改造しているようです。
プロゴルファーのスイング改造は死活問題です。
さて、ヤマハが社運を賭けたといっても過言ではない、RMXのニューモデルは、、、
キャロウェイエピックフラッシュ、ピンG410などの海外ブランドに対向するべく飛距離と直進性を最優先に開発されたドライバーです。
これを相棒にして2019シーズン後半には改造の結果が出ることを願っています。
なんといっても上田桃子らとしのぎを削って女子ツアーを盛り上げてきた功労者でもあり、国内14勝を誇る実力の持ち主ですから期待が高まります。

現役時代はNHKETVの外部契約として中嶋常幸プロから藤田寛之プロ、
今田竜二プロの男子ゴルフと森口祐子の「女子プロに学べ」のゴルフ
理論を番組化しました。番組終了後は、数名のライターさんと独自取材でブログ運営しています。
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