新生ブリヂストンゴルフのアイアン構成の評価を紹介します。
プロ、アスリート系ゴルファーに「TOURB Ⅹシリーズ」、
やさしく打てて飛距離を求めるゴルファーに「JGR HFシリーズ」、
プレミアムブランドとして「PHYZ」の3ブランドで展開しています。
ブリヂストンゴルフの親会社は言わずと知れた日本最大のタイヤメーカーのブリヂストンです。1930年に純国産の自動車用タイヤを世に出したのがブリヂストンの歴史の始まりです。
ゴムの加工技術を生かして1935年にゴルフボールの製造を始め、それがブリヂストンゴルフのスタートとなりました。
1970年代の終わりから頭角を現し、トッププロとして君臨したジャンボ尾崎こと尾崎将司プロが使用するアイアンとしてJ’sブランドが誕生しました。
そして、尾崎を慕うプロたちもブリヂストンのアイアンを使用することで製品精度の高さをPRする一方、プロが使う難しいアイアンというイメージも定着しました。
そしてマークダウンしたオートマチックにつかまるぶっ飛び系にアイアンTOUR B JGR HF3アイアンを試してみるのも良いでしょう。
そのブリヂストンゴルフの今のアイアンをご紹介いたします。
2020年秋「TOUR Bシリーズ」の発売はアイアン3タイプです。
そして
3タイプになります。
3機種すべてに共通するのは「番手ごとの設定」です。
古くからのブリヂストンファンには懐かしく思える、いわゆる「BS顔」のマッスルバック形状、ツアーB 200MBアイアンです。
ネック回りが太目でトウとの高低差が緩やかですので、つかまりの良さはあまり感じさせませんが、その分、左を気にせず振って行ける安心感はあります。
番手ごとに重心位置を設定してロングアイアンはつかまりを、ミドル、ショートアイアンはつかまり過ぎない設定にしています。
しっかりと球筋を作ってゆけるゴルファーが高い満足感を得られるアイアンです。
ロフト:33度(7番)
長さ:36.75インチ
価格:132000円(プラス税)
(6本セット数量限定500セット)
ロングは寛容性を、ショートは操作性を追求した「ツアーB」201CBアイアンはトウ側が丸みをおびたキャビティバックアイアンです。
適度につかまりの良さを感じさせるヘッド形状は番手ごとにキャビティ部の厚みとブレード側の肉厚を変えて重心位置を調整した結果、
ロングアイアンでは安定した飛びと、ショートアイアンでは操作性を重視した設計になっています。
またソール形状にも手を入れて、ヒールからセンターまではヘッドを入れやすく、センターからトウは当たり負けを防ぎつつ抜けの良さをもたらす設計にしてあります。
また、今作からフェースの溝のピッチを、4番から6番までは3.5ミリ幅、7番から9番、PWは3.48ミリへと変更しており、全番手で低ヘッドスピードでも安定したスピン量が得られるようになっています。
こちらは初級者からもつっかからずに振りぬける、方向性が良いといった評価を受け、幅広いゴルファーが使用できるアイアンになっています。
ロフト:31.5度(7番)
長さ:36.75インチ(7番)
価格:120000円(プラス税)
(6本セット)
バックフェースのトウ側にたてに設置されたパワースタビライザーが目を引く「ツアーB」202CBPアイアンは、
ミスヒットでも打感を向上させることに主眼を置いた設計の、ポケットキャビティアイアンです。
パワースタビライザーはトウ側の剛性を高めることでミスヒット時の手に残る余分な振動を抑制する効果があり、打感の向上が望めます。
また、ポケットキャビティ部をフェース裏側ほぼ全周に施したことで有効打点面積が拡がりやさしくなり、軟鉄鍛造なみの柔らかい打感とトランポリン効果で飛距離も出る効果があります。
アスリート顔のアイアンながらやさしく飛ばせる、ピンを狙えるアイアンが欲しいゴルファーなら少しの練習でも打てる、許容範囲が高いアイアンです。
ロフト:30度(7番)
長さ:37.25インチ(7番)
価格:120000円(プラス税)
(6本セット)
今までのブリヂストンアイアンはMR23、HM55、MTNⅢ、NB32など契約プロゴルファーの名前を冠していました。
プロオリジナルスペックのアイアンを市販化して販売するなどアマチュアゴルファーに主眼をおきませんでした。
その結果、「ブリヂストンは難しい」という評価が定着し、外資系や国内新興勢力にシェアを奪われてきたのです。
しかし、ようやくブリヂストンが、アマチュアのニーズに向き合い、「プロでも使えるやさしさ」を製品化してきたものが「ツアーBシリーズ」です。
各社新製品を投入してしのぎを削る2020年ゴルフ市場にどこまで巻き返せるのか注目していきましょう。
いかがでしたか、アイアンの選び方。2020年秋発売のブリヂストンゴルフ「TOUR Bシリーズ」のアイアンでした。
昨年発売されたやさしく打てて飛距離を求めるゴルファー向けの「TOUR B JGR HF3アイアン」と少し高級感を持たせた「FHYZアイアン」の評価は高いです。
オートマチックにつかまるぶっ飛び系にアイアンがTOUR B JGR HF3アイアンです。
大きめのヘッドは構えてみるとかなりアップライトに見えます。強めのグースネックといい、球を包み込むような丸みのあるフェースといい、球をつかまえる要素と右には飛ばない安心感がてんこ盛りです。
使用すると実感しますが、球がつかまらないスライサーにとっては最適だと思います。
もう一つの評価として飛距離性能です。フェースの弾きがいいうえに、ロフトが2番手ほど立っていてレングスも長めです。飛ばせる要素満載のぶっ飛び系フォージドアイアンです。
ソール幅が広いのでダウンブローよりも払い打ちに向いています。
新品発売年:2019年
新品価格:95000円(5本セット)
アマゾン価格:65780円(5本セット)
球がつかまる飛び系フォージドアイアンが。TOUR B JGR HF2アイアンです
適度な大きさの飛び系フォージドで、フェースの弾きが強く、ストロングロフト設定でも球が上がりやすいので高初速・高弾道で飛ばしやすいです。
トップブレードとソールに厚みがありミスヒットには寛容です。グースが強めなのでクラブ任せで楽に球をつかまえることができるアイアンです。
おすすめは中級者ですが、初級者やスライサーにもおすすめできます。HF3はまだ高いのでと思っている方はHF2でも十分だと思います。
JGRHF2は広めのソール幅と内部のポリマーによって反発性能を高めて振りぬきやすくボールを弾くことによる飛距離アップを意図したアイアンです。
セミアスリート系のゴルファーの評判がよく、飛距離にも満足している評価が多いです。
ロフト:31度(7番)
ロフト:44度(PW)
新品発売年:2017年
新品価格:108000円(6本セット)
JGRHF1はアンダーカットキャビティ構造で厚いソール幅を持つ低重心、広いスイートエリアを実現しています。
出典:https://www.bs-golf.com/bs-products/club/iron/jgr_hf1.html
ほとんどユーティリティクラブのような形状のJGRHF1は7番で26度というストロングロフトと長尺設計でかなりの飛距離が期待できます。
形状は面長でシャロ―、アドレスで一部が見えるほどの超ワイドソールのアンダーカットキャビティのアイアンです。超ストロングロフトながら球が上がりやすい。
ミスヒットにも強く、払い打つタイプにおススメします。
JGRHF1に関しましては、やさしく飛ぶという評価がありますが、スペックがほぼ一般的な5番アイアンと同等ですので、7番という表記に関して疑問がある人もいるようです。
アマゾン価格:36278円(5本セット)
ストロングロフトと長尺シャフトで、飛距離性能の高さが抜群です。
面長でグースネックの度合いも強いが、振り遅れることも左に引っかかることもなく、適正なスピンがかかったストレートボールで安心して飛ばせます。
PHYZはゼクシオと同じカテゴリーのプレミアムアイアンとなり、打感、打球音、飛距離にこだわるミドル・シニアゴルファー向けアイアンです。
楽に飛ばせてミスに強いアイアンがニューファイズアイアンです。
面長のラージサイズで360度全方向にアンダーカットされたポケットキャビティです。ソールは構えた時に視界に入るほど厚く、見た目から重心の低さと深さが伝わってきます。
左右上下のブレに強く、ストロングロフトの割に球が上がります。グースも強いのでつかまりも良いです。フェースは特に下側の弾きがよくトップ気味に当たっても距離はでます。
新製品発売年:2019年
新品価格:110000円(5本セット)
アマゾン価格:63800円(5本セット)
TOURB Ⅹシリーズアイアンはプロ、アスリート系ゴルファー向けに軟鉄鍛造アイアンとし、
の3機種を展開します。
ツアーB X-CBPはポケットキャビティ形状を採用したアイアンです。
ストレートネックでシャープな形状ながら、チタンフェースを採用することで弾きのよさと飛距離、ボールの高さを出せるアイアンになっています。
出典:https://www.bs-golf.com/bs-products/club/iron/x-cbp.html
見た目の印象とは異なり、少しの練習である程度打てるアイアンになっています。
新品発売年:2018年
新品価格:108000円(6本セット)
アマゾン価格:49280円(6本セット)
ツアーB Ⅹ-BLアイアンはコンボアイアンで3番から7番までハーフキャビティ、8番以降はマッスルバックとなります。
出典:https://www.bs-golf.com/bs-products/club/iron/x-bl.html
ストレートネックと小さめのヘッドでいかにもプロ・上級者が好みそうなヘッドに仕上がっています。
実際にある程度のパワーがあって、しっかりダウンブローに打てる人に向いているアイアンと言えます。
新品発売年:2018年
新品価格:120000円(6本セット)
アマゾン価格:65978円(6本セット)
ツアーB X-CBアイアンはハーフキャビティアイアンとなり、スイートスポット裏側のバックフェースが厚めで分厚いインパクトの打感が得られます。
出典:https://www.bs-golf.com/bs-products/club/iron/x-cb.html
重心位置もやや高めですのでしっかり打ち込めて、距離を打ち分けたい、ボールをコントロールしたいというプロ・上級者の要望に応えるアイアンです。
新品発売年:2018年
新品価格:120000円(6本セット)
アマゾン価格:41580円(6本セット)
尾崎将司プロのこだわりを形にしてきたJ’sブランドの中でも1983年発売の「JUMBO MTNⅢ PROMODEL」は、
軟鉄鍛造のマッスルバックアイアンで薄いヘッドでみるからに難しそうな(実際に難しかった)アイアンでした。
しかし尾崎プロの活躍とともに人気が出て、アマチュアもこぞって使い始めました。
でも、やはり難しく、右へのこすり球しか打てずに挫折したゴルファーが大勢いたと思います。
次いで1995年発売の「J’sチタンマッスルアイアン」は当時50万円という高額でしたがプレミアがつくほどの人気がありました。
しかし1997年に尾崎プロとの契約が終了すると新しい看板ブランドの必要性に迫られます。そして登場したのが「ツアーステージ」です。
ツアーステージになって、ブリヂストンゴルフはマッスルバックから軟鉄鍛造キャビティアイアンへとシフトします。
プロの使用率も高く、丸山茂樹プロのMR-23(MRは丸山プロの愛称マルにちなむ)、
湯原信光プロはNB-32(湯原プロの名前にちなむ)、
飯合肇プロにはHM-55(ハジメメシアイの略)などプロそれぞれの好みやこだわりを形にしたアイアンを供給します。
ブリヂストンのアイアンは一貫してプロが使用する、アマチュアには難しいアイアンという固定観念が定着します。
たしかにこれらのアイアンは重心位置が高く、ダウンブローに打たないとボールの下にヘッドが入らず、球が上がらないという憂き目にあったゴルファーが多かったです。
一方、時を同じくして1990年代後半からいわゆる外ブラ、海外ブランドから低重心でやさしいアイアンが相次いで発売されます。
その筆頭はやはり2000年発売のキャロウェイⅩ-14アイアン、1994年から静かにヒット作となっていたピンEYE2ベリリウムカッパーなどです。
毎日必死に打ち込んでものにしていく苦労よりも、構えて振るだけで飛んでゆくアイアンに人気が集まるのも必然でした。
さらには2000年にダンロップからゼクシオアイアンが発売されるに至り、ブリヂストンはこの流れに完全に乗り遅れます。
2003年に「BEAMシリーズ」、
2004年に「ツアーステージVIQシリーズ」を相次いで発売し、やさしく飛ばしたいゴルファーに訴求します。
ですが、急場しのぎの感が否めず、それまでのプロ供給メインのアイアンの形状、出来が良すぎるがゆえにヒットするには至りませんでした。
2011年にゼクシオに対抗するプレミアムブランドとして「ツアーステージPHYZ」を発売して、
「ツアーステージⅩ-DRIVEシリーズ」との2本柱を構築しますが、今度は可変式ドライバーでも乗り遅れます。
ここでウッド、アイアンとも不振となり、ついにツアーステージブランドを消滅させてアメリカでのブランドである「BRIDGESTONEGOLF(ブリヂストンゴルフ)」に一本化しました。
初心者はスイングが固まらないうちはまず、「TOUR B」シリーズに関しては手をだないほうが良いと思います。
3機種いずれもストレートネック(フェースが開いて見える)、現行のアイアンの傾向からすると高重心になりますので、
右へのこすり球、当たっても弱い球で飛距離も出ない、という結果を招く可能性が多いです。
それよりはJGRHF2を使う方が、はるかに簡単です。
セミラージヘッドとセミグースネックで構えた時の安心感があり、ソールが厚めで低重心になっています。
出典:https://lesson.golfdigest.co.jp/gear/catalogue/iron/gca000007026601.html
バックフェースのキャビティ部をトウ側とヒール側に分散したことで慣性モーメントとスイートエリアの拡大も図っていますので、、、
見た目スッキリしていながらもやさしさを盛り込んだアイアン
中古市場では、ツアーステージⅩブレード709MC(2013年)、ツアーステージⅩブレード705type-M(2010年)、ツアーステージⅩブレードGRC-1(2008年)の3機種がお薦めです。
いずれも軟鉄鍛造の打感を味わえながらもセミラージヘッド、セミグースネックで構えた安心感があって、低重心でボールが上がりやすく飛距離もそこそこ出ます。
初心者でもアスリート系を目指すゴルファーにはデザイン的にも満足できるものになると思います。
価格的にも中程度の使用感で3万円前後と値ごろ感があります。
ブリヂストンのアイアンを中古で選ぶ時に注意しなければいけないことは、特にアスリート系のアイアンは前の所有者がライ角を調整しているケースが多いことです。
ライ角とはクラブをソールした時にできる地面とシャフトの傾きのことで、これがフラットですとボールは右に行きやすく、アップライトになると左に行きやすくなります。
ナイスショットなのにスライスボールになったりするのはスイングではなく、ライ角が合っていない可能性があります。
特にブリヂストンのアイアンにはこの傾向が顕著です。
素材的にも軟鉄鍛造はライ角の調整ができるものが多いので、出来れば工房を持つ中古ショップで現物をご覧になり、、、
ライ角を測ってもらってから購入することをお薦めします。
中古ショップがお近くにない場合は、大手ゴルフショップでも工房はありますので調べてもらって下さい。
あなたのスイングスタイルに合わせたライ角調整をして下さい。
ここのところ、クラブよりもタイガーウッズがボールを使用することでブリヂストンゴルフボールが脚光を浴びているブリヂストンゴルフです。
ですが、アイアンはあくまで軟鉄鍛造にこだわり、独自のスタンスを守り続けているような感じがします。
軟鉄鍛造はライ角やロフト角の調整が容易ですからプロや上級者は自分好みのアイアンにしやすく、依然として多くのプロがブリヂストンのアイアンを使用している理由かとも思います。
現在はプロ・トップアマ向けに3機種、初心者・中級者向けに2機種、そしてミドル・シニア向けに1機種という構成になっています。
ただ、伝統的に初心者・中級者向けブランディングが苦手なのか、目が向いていないと思われるブリヂストンですので、今後はこのクラスのユーザー向けを拡充するのか、関心を持ってみていたいです。
製品精度が高く、かつ長年にわたり日本のゴルフ界をリードしてきたトップブランドですので期待したいですね。
一度はブリヂストンのアイアンでゴルフをしてみて下さい。
エンジョイゴルフ!!楽しいゴルフライフを。
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