ダンロップゴルフの「ボールの選び方」を紹介します。
ダンロップといえばゼクシオやスリクソンというように、ゴルフクラブのメーカーというイメージが強いですよね。
でも、実はダンロップゴルフの歴史はゴルフボールの製造・販売から始まりました。
ダンロップのゴルフボール製造の歴史は古く、1935年に日本初の国産ゴルフボール「ダンロップ65」を発売したのが始まりです。
ボールにプリントされた65の数字の色にも赤と黒とがあり、ボールの硬さで区分するなど早くからボールの研究を続けているメーカーです。
そうして蓄積された膨大なデータから、ゴルフクラブの進化やゴルファーの嗜好に合わせて「飛んで(飛距離)」「止まる(スピン性能)」「曲がらない(直進性)」「打感」という
ボールに求める要素を、ブランドごとに優先順位を変えて具体化してきたのがダンロップのゴルフボールなのです。
2020年現在、ダンロップのゴルフボールはレディスも含めて12種類発売されています。
プロ、トップアマ向けのものから、これから始める初心者用にコストパフォーマンスの良さを特徴としたもの、さらには飛距離を徹底的に追求したいゴルファーに、そして、
スピン性能にこだわりたいというゴルファーの個別の指向まで網羅しており、老舗の貫録を感じます。
代表的なダンロップゴルフボールのブランドは「ゼクシオ」と「スリクソン」の2種類です。
「ゼクシオイレブン」のクラブが昨年末発売になりました。それにともなって、
ゼクシオイレブンのターゲットゴルファーに合わせて「飛距離と直進性」に特化したゴルフボールがゼクシオイレブンです。
センターコア、ミッドコア、表面を覆うアウターカバーの3ピース構造です。
一般的にゴルフボールの飛距離性能に大きく影響するのがセンターコア、つまりボールの中心にある芯です。
このセンターコアがショットによって潰れる度合いが大きいほど復元する力も大きくなって反発性能が増します。
そのセンターコアを薄く覆うのがミッドコアで、スピン性能をコントロールします。
そしてアウターカバーは表面にディンプルを施してボールに浮力と揚力を与えます。
これら3層がヘッドスピードが38m/s前後のゴルファーが打っても十分にセンターコアが潰れる柔らかさ(反発性能)を持ち、
余計なスピンをコントロールして直進性を保てる柔らかさに設計されているのがゼクシオイレブンボールの特徴です。
大きな放物線を描いてランとキャリーで飛距離を稼ぎたいゴルファーなら男女を問わずに使えます。
価格はオープンですが、実勢価格で1球500円前後となっています。通販では300円台
ゼクシオエックスにはダンロップが世界で初めてボールに採用したSeRM(セルム)という超分子ネットワークが施されています。
このSeRMが持つ形状復元性、耐傷特性、振動吸収性や耐衝撃性という特徴がアウターコアのソフト化や摩擦係数がアップしたことによるスピン性能のアップに貢献しています。
ゼクシオイレブンと同じ飛距離追求のコンセプトでありながら、ショートアイアンではスピンで止めたいという、ヘッドスピード40m/s以上のゴルファー向けのボールがゼクシオエックスです。
大きく飛ばしてグリーンでキュキュと止まる球を打ちたい上級ゴルファーには満足感が高いボールです。
価格はこちらも実勢価格が1球500円前後とコストパフォーマンスが高いものになっています。通販では400円台
国産のゴルフボールでは圧倒的なプロ使用率を誇るスリクソンZ-STARシリーズは2種類あります。
プロがボールに求める「飛距離」と「スピン性能」を、飛距離を優先した「Z-STAR」と、スピン性能を優先した「Z-STAR XV」の2種類です。
2021年2月5日に「攻めろ、前へ」のコピーで新発売します。
Z-STARとZ-STAR XVの2種類です。
Z-STARは進化したスピンコントロールとソフトフィーリングです。ショートゲームでアドバンテージを得るならZ-STARです。
アプローチでもイメージ通りの弾道でさらに止まるようになったし確実に進化していますね。
Z-STAR XVは進化した飛距離性能とスピンコントロールです。ティーショットでアドバンテージを得るならZ-STAR XVです。
ティーショットのアドバンテージも魅力ですがアプローチショットのスピン量も十分。
フィーリングや自分が重視しているパッティングの音もイメージ通りで信頼できるボールです。
前作の性能にも満足していましたが、ドライバーの直進性がさらに高まって、スコアメイクしやすくなりました。
あなたはソフト派ですか?飛距離派ですか?
Z-STARはセンターコア、ミッドコア、アウターカバーの3層構造からなりたっています。
センターコアを大きく柔らかくしました。
ミッドコアの硬度を高めて高反発化することでインパクトの衝撃で大きく潰れたセンターコアの復元力(爆発力)をボール初速の推進力に変換して飛距離を稼ぐ設計になっています。
このZ-STARの性能を十分に生かすには硬いミッドコアを通じて中心のセンターコアを十分に潰すだけのヘッドスピードが要求されます。
ですので、ヘッドスピードが48m/s以上のゴルファーはよりその性能を実感できると思います。
しっかりした打感を持ち、ヘッドスピードが早いゴルファーが叩きに行っても吹け上がらないのも、プロに好まれる理由だと思います。
価格は実勢価格で1球450円前後となっています。通販の価格は300円台
Z-STARに対してスピン性能を優先してセンターコアをさらに2層にしてソフトな打感を持つ4層構造にしたのがZ-STAR XVです。
表面にコーティングした新素材SeRMの特徴をよりスピン性能に生かしてフェースに食いつくソフトな打感でありながら、
飛距離性能に直結するボール初速をアップするためにセンタ―コアを2層にして反発を高めています。
まっすぐ飛ばすだけではなく、自分で球筋をコントロールしたい、自在にスピンをかけたいというプロ、上級者が使用すればその恩恵にあずかれると思います。
価格はこちらも実勢価格で1球450円前後になっています。通販の価格は300円台
1970年代半ばくらいまで、ゴルフボールはコルクの芯に生ゴムを巻き付けてその上から硬質ビニールでコーティングして作られていました。
いわゆる「糸巻き」ボールで、しかも1球づつ黒や暗赤色のセロファンに包まれて、1ダース単位で売られていました。
それがダンロップ65、初の国産ゴルフボールでした。
やがて現在につながるソリッドコアの2ピース、3ピースボールが登場して、ゴルフボールも飛距離を争う時代になりました。
揚力、浮力を得るための表面のディンプルの深さや形状、中心になるコア、ミッド層の素材と大きさなど、直径5センチ弱の小さなボールですが、
実は特許の塊であるということを知るとボール選びにも楽しさが増すのではないでしょうか。
そしてそこには常にダンロップのゴルフボールがあります。
ソフトな打感で飛距離も欲しいゼクシオイレブン、ややしっかり目の打感で飛距離とスピンも欲しいゼクシオエックス、
叩いても吹け上がらず狙った弾道高さと方向性が欲しいならZ-STAR、球筋をコントロールしてスピンで止めたいならZ-STARXV、という目的別に使用してみることをお勧めします。
1スリーブづつ購入して、フィーリングや弾道の違いを確認してエースボールを決めるのも楽しいと思います。