ポテンシャルはワールドクラスともいわれる原英莉花のスイング。ドライバー、アイアンそしてパターのスイングをウオッチしました。
2020年メジャー2連勝。飛距離が魅力の原英莉花プロです。
さて、ゴルフ上達の秘訣は「反復練習」を継続することです。スイングはトルネードスティックで毎日5分。
パッティングはパターマットで毎日50球ヘッドの芯に当てる練習。毎日反復練習を行って下さい。
経済的に余裕のあるゴルファーは「ライザップ」や「ゴルフテック」も良いですが、自宅の室内での反復練習は「トルネードスティック」と「パターマット」です。
原英莉花のスイング。日本女子オープン優勝のパッティング。
原英莉花プロの3日目のコメント:引用:ヤッフーニュース
女子オープン前の1週間のオフの期間に、パッティングでデータをとってもらったんす。
とってみて解ったのですが、パターでバックスピンがかかっていました。
しっかりとフロント回転(順回転)をかけられるように練習しました。
3日目のパット数は24パット。女子オープン優勝は原英莉花プロのパッティング技術が確立した瞬間だったのでしょう。
傾斜が強い難グリーンでラインを読み切り難しいパットを決めていました。本人も完全にラインが読めていたとコメントしています。
しかし、具体的に順回転をどのように具体的できたのか?とっても知りたいですよね。
その答えはパッティングデータをとった方のお話でわかります。
ストローク中の「ライ角の変化」が大きいですね。パッティングのプレーン自体がカットに入っていてスライスを打つような感じになっていました。
データではバックスピンとトップスピンが入り混じっていて、それではなかなか距離感が出せないですよね。
とくにスライスラインが逃げていく傾向でした。
打点を安定させるために、「ボールの赤道」に打つように意識してもらいました。
それをインパクトの音や打感で覚えてもらう。
パターでもつかまるようになって、ちょっとロフトが立って当たり、ほどよいトップスピンがかかるようになりました。
原英莉花プロはパッティングさえ良くなればトッププレーヤーになれると言われていました。
この優勝は原英莉花プロが覚醒した瞬間だったでしょう。
原英莉花のスイング。パッティング練習法
軌道を意識するために練習では「パッティングプレート」を使用します。パター 練習用品
プレートはイントゥインの軌道が描かれていて、自然なイントゥイン軌道とフェース面の管理を意識できます。
原英莉花のスイング。抜群の飛距離
原英莉花のプロテストは2018年に合格しています。
渋野日向子選手や大里桃子選手もその中にいます。いわゆる同期ですね。彼女達の生年月日は1998年4月~99年3月生まれです。
プロゴルファーとしてその将来を期待され「黄金世代」といつしか呼ぶようになりました。
原英莉花(はら えりか)選手は1999年2月15日生まれです。
潜在能力抜群の原英莉花選手がプロゴルファーとして羽ばたくためのプロテストでした。
原英莉花選手の注目ポイントは173㎝、58㌔の恵まれた抜群のプロポーションと愛くるしい笑顔です。
ゴルフの実力はステップアップツアーで2戦2勝を挙げ、新人戦も優勝するなど十分に兼ね備えた輝かしく華かなデビューでした。
そして、プロテスト合格年に賞金シードも獲得しました。
さて、原英莉花プロのスイングの魅力は飛距離です。
ダウンスイングは下半身先行の意識が強く、右サイドを軸にして回転しています。
この時、上体の粘りが強く、下半身との捻転差が非常に大きいのが特徴です。
これがパワーを生んでいるのです。
原英莉花のスイング。下半身リードで上体は動かない。
アマチュアは下半身先行を意識すると上体も一緒に動いてスライスしがちです。
ですので、上体は原英莉花プロのスイングを参考にして、トップの形を保ったままの意識を持つことだと思います。
原英莉花のスイング。飛距離を生むスイング
原英莉花プロのスイングは飛距離を生む驚異の捻転差を作っているとプロコーチの石井忍さんも評しています。
上半身はほぼトップの位置に残したまま、両ひざがアドレスの角度に戻っていると言います。
これだけの捻転差を作れる選手は女子プロの中にもそうはいません。
この捻転差が大きな飛距離を生むとともに、クラブと腕の無駄な動きを抑え高剛性のインパクトを可能にしていると言います。
パワーを生み出す意味でも、正確性を高める意味でも、原英莉花プロのスイングは理にかなっています。
ダイナミックで美しいスイングはとても魅力ですよね。後はショートゲームですね、アプローチです。
その精度が高まれば常勝選手になることは誰もが認めるでしょう。そんな伸びしろたっぷりの選手が原英莉花プロです。
原英莉花のスイング。ドライバーショット。
原英莉花プロの魅力は「フォロースルーは10割」と本人が言いいます。
振り切ったドライバーショットから繰り出される圧倒的な飛距離。
出典:https://news.golfdigest.co.jp/photo/detail/?search=%E5%8E%9F%E8%8B%B1%E8%8E%89%E8%8A%B1&imageId=203153
恵まれた長身から繰り出されるドライバーショットのルーティンはボールをティアップしたらまず、後方から目標を定めます。
アドレスに至るまでに右手でグリップを握り、ライ角に合わせるように少し曲げたままセットアップします。
この、ライ角にあらかじめ合わせて握ることで、トップからインパクトに欠けて右肩が突っ込まないようにしているものと思われます。
一度後方へ軽くワッグルを入れたあと、スムーズにテークバックを上げます。アップライトに上がりますのでトップの位置は高くなります。
そして切り返しからダウンスイングは少し低い位置からインパクトに向かいます。
身長が高いので、そのまま下ろすと上からヘッドが入ってしまいます。
現代のドライバーではバックスピン量が増えて、吹きあがってしまうので、あえてフラットにヘッドを入れているのだと思います。
フォロー、フィニッシュまで、クラブに振られるのではなく、女性には珍しくしっかり自分でコントロールしている感じです。
原英莉花のスイング。使用ドライバー
そして、ヘッドスピード45m/sの原英莉花プロの飛距離を支えるドライバーは、ミズノプロ モデルEドライバーです。
出典:https://news.golfdigest.co.jp/photo/detail/?search=%E5%8E%9F%E8%8B%B1%E8%8E%89%E8%8A%B1&imageId=203467
MPではなく、ミズノプロというこのシリーズにはミズノプロモデルSという機種もあります。
昔の名器ミズノ300Sチタンを彷彿とさせるハイバック形状です。
プロ、ハードヒッター好みのモデルSが435CCであるのに対して、ミズノモデルEはシャローバック形状で450CCと、ヘッドが大きくやさしいモデルです。
まず、フェース面がシャフトよりもかなり前に出た、FP値が大きいモデルで高弾道をイメージしやすくなっています。
フェースは少しネック側に近く、慣性モーメントを大きくすることより重心距離を短くする意図があると思われます。
ヘッドは後ろが低くてシャローになっており、深・低重心になっています。
そしてこのヘッドの最大の特徴は、ソールにフェースと並行に設置された「ウェーブテクノロジー」と呼ばれる波型の形状です。
これにより、インパクト時のフェースのたわみ量がアップしていますので、ボール初速をアップさせる効果が期待できます。
重心距離を短く設計したことで右へのプッシュアウトが出づらく、かつフェースプログレッションが大きいので左へ引っ掛けやチーピンも出づらいという、、、
ワンピースで振り切っていくタイプのゴルファーには安心して振っていけるヘッドです。
原英莉花プロはしかもロフト8.5度です。ここまでロフトが立ったクラブを使う女子プロは多分、いないだろうと思います。
ロフトが立ったクラブを使うのはボールが吹け上がるのを嫌がる、中弾道でキャリーとランで飛距離を稼ぎたいという意思の表れだろうと思います。
シャフトは素材など未公表ですが、フレックスは硬めのSで46インチ、バランスD2の男子並みのスペックで使っています。
ヘッドスピードが45m/s~46m/sある原英莉花プロにとってはおそらく「点で狙っていきたい」という意図を具体化しやすいスペックになっているのだろうと思います。
そのポテンシャルを十分に発揮するためのヒントが原英莉花プロのクラブセッティングにあります。
師匠はジャンボ尾崎プロなので原英莉花プロのスイングのポテンシャルは非常に高いものを持っています。
原英莉花のスイング。アイアンショット。
アイアンショットもドライバーとほぼ同じルーティンでやはり右手グリップでライ角を再現してからセットアップに入ります。
ただ、ドライバーに比べるとアドレス後の足踏みの回数が多いようです。
緊張を解く、動きを止めないプレショットルーティンが長いのは多少、アイアンに自信がないのかもしれません。
そして、時おりクラブが十分に上がりきらないままダウンスイングに入るケースも見受けられます。
原英莉花のスイング。パーオン率
年 | パーオン率 | 順位 |
---|---|---|
2019年 | 70.3704% | 12位 |
2018年 | 72.6190% | 6位 |
パーオン率は、2019年は12位の70.3704%で2018年は6位の72.6190%でした。
原英莉花プロならここはもう少し、数値が高くなって欲しいところです。
原英莉花のスイング。使用アイアン
原英莉花プロのアイアンは軟鉄鍛造のミズノMP-55です。
※2020年のクラブセッティングではミズノプロ918を使用しています。
ミズノらしい締まった顔つきながらミッドサイズのヘッドです。
重心距離を短く設計してヘッドが返りやすく、ストロングロフト設計かつ、深重心設計です。
これを4番アイアンからピッチングウェッジまでN.S.PRO1050の番手ずらしで挿しています。
ドライバー同様に硬めのシャフトにやさしいヘッドでドライバーからの流れも良く安心して振り切れていると思われます。
原英莉花のスイング。ウエッジ
原英莉花プロが手放さない2本のウェッジは、増田雄二氏が製作したマスダゴルフジャンボウェッジ、製品名「M425」です。
彼女の師匠である、ジャンボ尾崎こと尾崎将司プロのウェッジを削ってきた増田氏の作品です。
出典:https://news.golfdigest.co.jp/photo/detail/?search=%E5%8E%9F%E8%8B%B1%E8%8E%89%E8%8A%B1&imageId=188463
このウェッジは尾崎将司プロの「低く出てギュギュッと止まる球が打てるウェッジを」との要求により製作されました。
強いグースネック、大き目のヘッドと幅広いソールのトウからヒールまでバウンスがしっかり効いています。
閉じても開いても使えるウェッジです。
一般的にウエッジは上級者向けのローバウンス、初心者向けのハイバウンスというイメージです。
振り下ろしてくるクラブが地面に潜ろうとする動きに対してヘッドを前に滑らせるのがバウンスの役目です。
そのバウンスがしっかり効いていますので、ベアグランドからも逆目のラフからでもスピンが効いた球が打てるウェッジです。
原英莉花プロもアプローチはまず、低く出てピタリと止まるボールを打つことを念頭に置いているようです。
原英莉花のスイング。師匠直伝のアプローチ
話は過去に遡りますが、師匠と仰ぐ尾崎将司プロとの出会いは2014年、彼女が高校1年生の時です。
ジュニアの試合に出場した原英莉花選手。
その、高校生離れしたショットに驚いた大会関係者が当時スポーツ選手のマネージメントをしていた尾崎将司プロの息子さんに紹介しました。
そして、息子さんを通じてジャンボ尾崎プロを訪ねました。
目の前でドライバーショットを打ったところ、ジャンボ尾崎プロも驚き、以後、勉強の合間をぬっては練習に参加して、指導を仰いでいました。
そこで、ジャンボ尾崎プロ直伝のアプローチを教えてもらったことと思います。
やはりジュニア時代に素晴らしいコーチとの出会いがゴルファーの運命を変えますね。
活躍している女子プロゴルファーの多くは「コーチ」や師匠の指導を受け実践しています。
まとめ。
体格も、使うクラブも女子離れしたスペックの原英莉花プロは“憧れのゴルファー”はミシェル・ウィとのことです。
出典:https://news.golfdigest.co.jp/photo/detail/?search=%E5%8E%9F%E8%8B%B1%E8%8E%89%E8%8A%B1&imageId=194964
そのミシェル・ウィは幼いころから天才少女と呼ばれ、15歳当時、PGAツアーの「ソニーオープンインハワイ」に男子に混じって出場したほか、、、
翌年16歳で日本国内男子トーナメントの「カシオ・ワールドオープン」に出場するなど男子大会にも挑戦しました。
恵まれた体格から繰り出される豪快なドライバーショットは原英莉花プロの最大のアドバンテージにして、魅力の源泉です。
細かい部分では、改善の余地があるようですが、自分でクラブをコントロールしながら振り切れるのは素晴らしい才能と努力の賜物と思います。
黄金世代の女子プロゴルファー原英莉花はまだまだ若いですから骨格や筋肉の変化が続いていると思われます。
今後はくれぐれも故障や怪我がないように合理的に身体を鍛え、十分なケアをして、潜在能力をフルに発揮して、圧倒的なゴルフを展開してほしいと思います。
原英莉花選手を応援しましょう。
エンジョイゴルフ!!楽しいゴルフライフを。
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